変わることのない世界で

小さな物語の断片
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dark of the sky
※stigma:微ネタバレ



「情けねぇな……」

こんな日はいつも思い出す。雷鳴の変わりに轟く銃声、雨と共に流れ出る赤、雨音と共に聞こえるうめき声。

忘れられない、あの雨の日。

いつまでも俺の脳裏から消えてはくれない。



「スカーの生き残り、か」
「……」
「お前が来るならあの少女は生かしておいてやろう」
「てめぇ…誰だ」
「どうする?二人して死ぬか、私について来て生き残るか」



初めから残されてなどいなかった選択肢、アイツの勝ち誇ったような顔。あの日俺はあいつの手を取った。

―生き、生かすために。

目の奥に焼きついた赤と激しい雨音、消えない罪。
豪雨は嫌でもあの日の記憶を呼び覚ます、罪の意識を呼び起こさせる。
俺はあの日、一族の誇りよりも何よりも自身の明日を取ったんだ、それは間違いない変えようのない事実。裏切りにも当たる行為だ。
幸せになる権利を、普通の日々をあの日手放したのだから―生きる、為に。
今更なんだ、本当に。あの日手放したものはあまりにも多すぎて、だから力がついた頃を見計らってあそこを抜け出したんだ、俺は。

「本当にくだらねぇ」

今更それを望むなんて、馬鹿げてる。あそこで長い間過ごしてそんな感性は薄れ、とっくに無くなったと思っていたのに結局は忘れずに残っていたと言うことか……。
多くのものに深く関わりすぎたのかもしれない。
大切な幼馴染、長年の相棒、星見の男、物語を廻す少女、物語を紡ぐ男、運命を曲げようとする男、赤い瞳を持つ凶星、底知れぬ雰囲気を纏う紫闇。

それでも自分の手で選べたのか?

本当に、自分で選び取ったものだったのか。

「そんなのわかんねぇよ……」

空は相変わらずの雨。俺は相変わらずの雨。
激しすぎる雨音は消えることを知らない。



******************************
stigmaよりスクロイド。雨の中、一人血塗れた青年
生を取るか、誇りを取るか
スクロイドに取ってはどんなに辛くとも生きる事が贖罪なのかもしれない

あくまで主役はノアとリロイなので問題なし(ぇ)
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