変わることのない世界で

小さな物語の断片
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犠牲
「あれを犠牲にすればお前は助かると言うのに」

キリヤを指差すロイドにミュートは毅然と言い放った。ただ一言、冗談じゃない、と。

「何故。我が身が可愛くないのか?」
「可愛いさ。けどアイツを犠牲にしてまで生き永らえる価値は私の命にない。アイツが、アイツだけが見出してくれた私の価値。この世界でアイツがいなくなったら誰がワタシ<私の価値>を認めて<見出して>くれるんだ?」

ミュート――消音の名をつけられた少女はキリヤを横目で見ながらロイドの言葉を笑い飛ばした。この世界においてキリヤはミュートの生きる意味だったと言っても過言ではないのだ。
キリヤの為に命を差し出すことはあってもミュートの為にキリヤの命が捧げられることはありえないのだろう。

「我が身は可愛いが、キリヤの為ならこの命、惜しくない」

不敵に笑むその姿はいっそ美しく、力強く感じられミュートの決意の強さを感じさせた。手枷を嵌められ、力なくぐったりとしているキリヤの姿にそれでも決して焦りを見せることなくミュートは印を結ぶためロイドに構わず腕を上げる。

「お前の価値なら俺が見出してやる。俺と来い、キリヤはお前を殺す」
「何を」
「気づいている、だからこそ今ここで都合よく消えようとしている。違うか?」
「……そうかもな、けれど想いは変わらない。キリヤの為ならこの命、惜しくない」

会話中も滞りなく印を結び続けるミュートにロイドは我慢ならず力ずくで止めようと思ったのか、動こうとするがそれはかなわず顔を歪めるだけに終わった。

「ミュート」
「さっき呪縛の印を結ばせてもらったよ。数時間もすれば解ける」
「ミュートッ」

ロイドの叫びも虚しく、ミュートは柔らかく、けれど少し悲しげに微笑むと印を結びきった。派手な閃光はあったものの、その名の通りまったくの無音の中、光が消え視界が戻ってきた時には既にミュートの姿はどこにもなかった。ただ、ミュートがいたその場所にはミュートが大事につけていたキリヤが贈ったと言うアンクレットが残されていただけだった。




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んー結局何がしたかったんだというと、ミュートにあの台詞を言わせたかっただけで
キャラクターとかは即席です。ゆえに設定も薄っぺらい

まあそういうお話もたまにはある、っつーことで(しょっちゅうだ
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